地質学雑誌
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論説
四国中央部の中央構造線断層帯川上断層東端部における群列ボーリング調査
池田 倫治辻 智大後藤 秀昭堤 浩之興津 昌宏柳田 誠大野 裕記西坂 直樹
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2015 年 121 巻 11 号 p. 403-419

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抄録

地形情報を基に推定された断層線の地質学的な証拠を得るため,西条市横黒地点において4本(北からBr.A~D)の群列ボーリング調査を実施した.Br.A~Br.Cコアは4つのユニットで構成されるが,Br.Dには最下位ユニットが観察されない.それぞれの対比層準は南側低下の撓曲構造を示唆しており,対比層準の高度差はBr.BとBr.D間で累積性を示す.さらに,Br.Dの孔内水位が他の孔と大きく異なることから,Br.CとBr.D間に南側低下の断層の存在が示唆される.
また,K-Ahの降下層準がBr.CとBr.D間およびBr.BとBr.D間でそれぞれ2.24 mおよび4.03 mの高度差がある.このことから,少なくとも約7300年前以降では,本地点の川上断層の縦ずれ方向の変位速度は0.3 mm/yr(Br.BとBr.D間の撓曲構造を考慮した場合0.55 mm/yr)程度である.

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© 2015 日本地質学会
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