J-STAGE トップ  >  資料トップ  > 書誌事項

地質学雑誌
Vol. 121 (2015) No. 12 p. 429-445

記事言語:

http://doi.org/10.5575/geosoc.2015.0031

総説

プレートテクトニクス理論確立後の1970年代半ばに,プレートに働くさまざまな力が分類され,それらの大きさについて定量的な議論が行われるようになった.この研究はプレート運動を球面上の剛体的な回転運動として扱うことで可能であり,地表のテクトニックな情報のみを用いた理論解析の結果,スラブ引っ張り力がプレート運動の主要な原動力の候補とされてきた.しかし実際のプレートは有限の粘性率を持つので,完全な剛体運動をするのではなく,内部変形をしながら運動しているはずである.最近のマントル対流の数値シミュレーション結果や大規模地下構造探査による地震学的証拠から,プレート直下のマントルの流れが生み出すマントル曳力もプレート運動や大陸移動の主要な原動力となり得ることが明らかになってきた.その場合,プレート運動や大陸移動の原動力として,スラブ引っ張り力とマントル曳力のどちらが大きいのかという新たな難題が生まれる.

Copyright © 2015 日本地質学会

記事ツール

この記事を共有