地質学雑誌
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論説
北上山地中西部の中古生代付加体を貫く白亜紀岩脈群の岩相・年代と貫入応力解析から得られた引張場
内野 隆之 羽地 俊樹
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2021 年 127 巻 11 号 p. 651-666

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抄録

北上山地中西部には根田茂帯と北部北上帯に属する中古生代付加体が分布し,その中には多くの岩脈が産する.この岩脈について9つの岩種が識別され,特に斑状細粒優黒石英閃緑岩と角閃石安山岩が半分弱を占める.岩脈の幅は多くが数mで,貫入面の走向は概ね北北東-南南西方向で傾斜は高角である.角閃石安山岩と細粒石英閃緑岩からはそれぞれ131±3 Maと122±6 Maの普通角閃石K-Ar年代が,流紋岩からは120±1 MaのジルコンU-Pb年代が得られた.更に岩脈の姿勢から応力解析した結果,西北西-東南東方向の引張応力場が検出された.前期白亜紀を通じて東西圧縮場にあったとされる北上山地で,130-120 Ma頃には引張応力場に転じた時期があった可能性がある.

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