地質学雑誌
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美濃帯の三畳紀層状チャート中の砕屑岩層 : その岩石学的特徴と放散虫年代
小嶋 智安藤 英之木田 昌宏水谷 伸治郎坂田 祐子杉山 和弘塚本 斉
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1999 年 105 巻 6 号 p. 421-434

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抄録
美濃帯南部の尾崎-雨池地域と飛水峡地域の三畳紀層状チャートには, まれに, 砕屑岩層が挟まれる.砕屑岩層の上部と下部のチャートから取り出した放散虫は, 砕屑岩の堆積年代が, 尾崎地域ではCarnian前期, 雨池地域ではLadinian中期とCarnian前期, 飛水峡ではAnisian後期~Ladinian前期であることを示している.これらの年代はAnisian後期~Carnian前期に集中しているが, 全く同じ層準ではない.含まれる砕屑粒子の種類は, チャート・珪質頁岩・塩基性ないし中性火山岩・変質した火山ガラス・多結晶石英・ドロストーン・海緑石様鉱物(シデライトを伴うことがある)・ルーテサイト・アパタイト・放散虫・コノドントなどである.全ての砕屑粒子の起源を満足する単一の後背地を想定することは困難であるが, 後背地の候補としては, 海洋島・島弧・陸棚・より古い付加体などが考えられる.
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© 日本地質学会
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