地質学雑誌
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走査型レーザー顕微鏡による岩石組織の可視化: 反射像と透過像
澤ロ 隆清水 以知子
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2002 年 108 巻 5 号 p. XI-XII

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抄録

走査型レーザー顕微鏡(laser scanning micro-scope, LSM)は単色光であるレーザーを光源とする光学顕微鏡である. レーザーによる像は, 光電変換によりデジタル画像としてパソコン上に格納されるので, 画像処理による岩石組織の可視化に適している(詳細は清水・島田(2002)を参照). 今回使用したLSMは, オリンパス光学工業(株)のFLU-OVIEWである. ここでは北海道日高変成帯, 幌満カンラン岩体のマイロナイト化したハルツバーガイトの観察例を紹介する. 鏡面研摩した薄片を40%ニフッ化アンモニウム水溶液に浸し, 結晶粒界を10分間エッチングしている.
反射モードでは共焦点光学系がもちいられているため, 走査像には反射強度のほか, 試料面の傾きや凹凸についての情報が含まれている(図1a). 表面反射率をマッピングするには, 試料ステージを深さ(z)方向に変化させたたときの最大輝度をステージに平行な面(xy面)に投影する(図1d,図2b). 透過モードの画像(図2a)では, 赤(レーザー波長647nm)・緑(568 nm)・青色(488 nm)の偏光像を重ね合わせ, 干渉色を表している. LSMにおける干渉色は, 単なる写真の代用にとどまらず, 鉱物の光学的性質そのものを数値化した色情報として利用できる。

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