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日本老年医学会雑誌
Vol. 48 (2011) No. 2 P 185-189

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http://doi.org/10.3143/geriatrics.48.185

症例報告

症例は82歳,男性.アルツハイマー型認知症,本態性高血圧,前立腺肥大症にて認知症専門病院に入院中.入院後10カ月時に左肩関節の腫脹,左上腕に皮下血腫を認め,同時期に貧血を認めた.消化器症状や便潜血は認めずHb 4.6 g/dl まで低下し,背部,前胸部にわたり皮下血腫が出現した.内服薬に貧血や凝固異常の副作用はなかった.APTT 83.1 sec,第VIII因子活性1%未満(基準値:78~165%),第VIII因子インヒビター18.5 BU/ml (基準値:1.0% BU/ml 以下)より後天性血友病と診断した.経口ステロイド,第VIII因子製剤の補充による併用療法を行い,出血症状は改善をみせたが,経過中に細菌性肺炎を合併し永眠された.後天性血友病は100万人に1人の発生率と極めて稀であり,報告する.

Copyright © 2011 一般社団法人 日本老年医学会

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