J-STAGE トップ  >  資料トップ  > 書誌事項

日本老年医学会雑誌
Vol. 51 (2014) No. 1 p. 69-73

記事言語:

http://doi.org/10.3143/geriatrics.51.69

原著

目的:本研究の目的は,要支援1,2の認定を受けた高齢者(要支援群)と要介護1,2の認定を受けた高齢者(軽度要介護群)の判別に影響を与える要因を,心身機能及び生活機能の側面から検討することとした.方法:対象は全国の通所介護サービスを利用している高齢者3,198名(平均年齢82.0±6.5歳,要支援群:1,129名,軽度要介護群:2,069名)であった.調査項目は,握力,Chair stand test 5-times,開眼片足立ち,歩行速度,Timed "up & go" test,Mental status questionnaire(MSQ),Functional independence measureの運動項目(以下,FIM-M)とした.FIM-Mはすべての項目が6点以上である者を自立群,1項目でも5点以下の項目がある者を介助群として対象者を2群に分類した.統計解析は,要介護状態(要支援群/軽度要介護群)を従属変数,各調査項目を独立変数とした多重ロジスティック回帰分析を行った.結果:要支援群と軽度要介護群の判別において,独立して影響を与える変数として性別,握力,MSQ,FIM-Mが抽出され(p<0.05),FIM-Mのオッズ比は2.47(95%信頼区間;1.89~3.24)であった.結語:要支援と軽度要介護群の判別には,日常生活活動の自立の有無が強く影響を及ぼすことが明らかとなった.介護予防の推進におけるADL評価は,状態の詳細を把握し,介入目標を定めるためにも重要である.

Copyright © 2014 一般社団法人 日本老年医学会

記事ツール

この記事を共有