日本老年医学会雑誌
Print ISSN : 0300-9173
原著
地域在住高齢者における介護予防プログラム参加頻度と身体的・精神的健康の関連についての検討
横山 優夏, 呉代 華容, 木戸 倫子, 赤木 優也, 畑中 裕美, 諸隈 千里, 向井 咲乃, 和田 ありさ, 東 万紀子, 菊池 健, 樺山 舞, 神出 計
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2026 年 63 巻 2 号 p. 126-137

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抄録

目的:地域在住高齢者における介護予防運動プログラム参加頻度と身体的・精神的健康の関連について明らかにすること.方法:大阪府豊能郡能勢町の介護予防事業「いきいき百歳体操」への参加住民を対象とした.分析①(横断):2018年に体操に参加し,体力測定を行った530名を同年の参加頻度別に体力測定値を比較した.分析②(縦断):2019年も継続参加した391名を対象に,1年間の体力測定値の変化を参加頻度別に比較検討した.参加回数の四分位を基準に参加回数を「少群」と「多群」に分類し,体力測定値・アンケート項目について2群間で比較を行った.結果:分析①:参加回数は男性で平均27.5回・中央値28回,女性で平均28.2回・中央値は30回であった.多群/少群間の比較で男性では有意差は見られなかった.女性の多群では,5 m歩行が有意に速く,おもりの数が多く,趣味活動不参加・うつ傾向が少なく,交流の機会が増加した者の割合が高かった(p<0.05).また,後期高齢者の5 m歩行,TUG速度において多群の方が有意にスコアが高かった(p<0.05).分析②:参加回数は男性で平均29.8回・中央値31回,女性で平均30.1回・中央値は32回であった.多群/少群間の比較で男性では有意差は見られなかった.女性では,多群は少群に比べてTUG速度が改善した者の割合が多く,趣味活動不参加・運動機能低下ありの割合が低く,交流の機会が増加した者の割合が高かった(p<0.05).結論:男性では「いきいき百歳体操」への参加頻度と身体的・精神的要因との関連はみられず,他の要因の影響が関連している可能性がある.一方,体力測定値が同年代の下位である女性では,この体操の効果に参加回数が影響していることが示された.これには,この体操による身体機能維持向上効果が関与していると考えられ,体操への高頻度の参加が推奨される.

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