日本老年医学会雑誌
Print ISSN : 0300-9173
脳卒中急性期における血液ヘマトクリット値, 電解質, 尿素窒素の変動
東儀 英夫山之内 博小川 真内山 伸治田渕 正康亀山 正邦
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1976 年 13 巻 5 号 p. 340-344

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抄録

脳出血27例, 脳硬塞34例について発症後の血液ヘマトクリット値, 血清電解質, 尿素窒素値の急性期における経時的変化を検討し, 次の結果を得た.
1) 血液ヘマトクリット値は脳硬塞では発症後3~4日間上昇を続け, 以後下降する傾向がみられたが, 脳出血では発症後15日間明らかな変動は示さなかった.
2) 血清K値, 尿素窒素は脳出血, 脳硬塞いずれにおいても発症後上昇する例が多かった.
3) 血清Na, Cl値は脳出血, 脳硬塞いずれにおいても発症後明らかな変動を示さなかった. 血清総蛋白値は発症後3~4日間はほぼ同じレベルを維持し, 以後下降傾向を示した.
4) 脳出血では, 水分不足の状態であっても血液ヘマトクリット値の上昇が認められないのに対し, 脳硬塞では著しい上昇を示す例が少なくなかった.
以上の所見から, 脳出血, 脳硬塞における水代謝調節機能の異常について比較しつつ考察した.

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