日本老年医学会雑誌
Print ISSN : 0300-9173
老齢ラット脳におけるソマトスタチン・レセプターの減少と塩酸 bifemelane 投与による増加作用
レセプター・オートラジオグラフィー法による検討
佐藤 博彦水川 公直小川 紀雄浅沼 幹人高山 晴彦太田 善介
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28 巻 (1991) 1 号 p. 18-23

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抄録

若壮年ラット (SD系, 3カ月齢) と老齢ラット (SD系, 24カ月齢) を用いて, somatostatin レセプター (SS-R) の加齢による変化とそれらに対する塩酸 bifemelane (bifemelane) の慢性投与の効果をレセプター・オートラジオグラフィー法と画像解析装置による定量法を合わせて検討した.
若壮年ラットにおいてSS-Rは前頭葉, 側頭葉, 帯状回, 海馬, 扁桃核, 中隔野に高濃度に分布していた. しかし老齢ラットでは若壮年ラットに比べてSS-R結合が前頭葉, 側頭葉, 帯状回, 海馬, 扁桃核, 中隔野で著しく減少していた. さらに若壮年ラット, 老齢ラット両群に bifemelane の慢性投与 (15mg/kg BW/日) を施行したところ, 若壮年ラットでは有意な変化は認められなかったにもかかわらず, 老齢ラットでは前頭葉, 側頭葉, 帯状回, 海馬, 中隔野で加齢に伴うSS-R結合の減少がほぼ若壮年ラットのレベルまで有意に増加した. このような加齢に伴い減少したSS-R結合の bifemelane の慢性投与による増加は, bifemelane の治療効果発現の機序の少なくとも一部を成しているものと推定される.

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