日本老年医学会雑誌
Print ISSN : 0300-9173
コンピュータを用いた視空間認知・運動協応動作能力定量化の試み
精神作業検査におよぼす加齢・知能の影響
松林 公蔵河本 昭子木村 茂昭武内 克介島田 和幸小澤 利男小倉 久和
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28 巻 (1991) 2 号 p. 182-187

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抄録

コンピュータを用いて, 視空間認知・運動協応動作を定量的かつ客観的に評価する装置 (VCP-Test) を考案し, 加齢と知能の VCP-Test に及ぼす影響を検討した. 対象は, 68名の正常老年者群と25名の痴呆患者群で, 知能の評価には長谷川式簡易知的スケール (HDS) と“Mini-Mental State”(MMS) を用いた. 本検査の課題は, コンピュータ画面上に現れる画像変化の部位を視覚的に認知し, 対応するキーをすばやく叩くもので, 正答すれば次の課題は一段階難しくなり, 誤答すれば易しくなるというフィードバックシステムな導入している. 合計40回の試行の作業効率なスコア化して評価した. 本検査には, (1) 注意力, (2) 視空間認知・運動反応時間, (3) 簡単なルールの理解力が反映される.
正常老年者群では, VCP-Test の成績と年齢は有意の逆相関を示した. また痴呆患者群では VCP-Test とHDS, MMSは有意の正相関を示した.
本検査法は, Geriatric Neurobehavioral Function の客観的かつ定量的評価のみならず痴呆評価にも有用と考えられた.

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