日本老年医学会雑誌
Print ISSN : 0300-9173
音および色刺激を用いた認知電位の加齢による影響
池田 晃章福島 達臣安藤 正幸岡部 紘明
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30 巻 (1993) 9 号 p. 787-794

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抄録

20歳から88歳までの健常者64名を対象として, 従来の tone burst を用いた音刺激法 (以下T法と略す) に加えて, 課題がより簡単でかつ聴力および視力障害者にも適用できるよう開発した tone burst と click sound を組み合わせた音刺激法 (以下Cと略す), さらには赤と緑の色刺激法 (以下V法と略す) により認知電位を測定した. その結果, P3頂点の潜時と振幅に関する3法の相関はほぼ良好であった. 3法ともP3潜時は加齢と有意な正の相関を示したが, 加齢に伴う潜時の増加は刺激の種類により異なり, Cz記録部位ではT法0.77, C法1.05, V法1.67ms/yearであった. また, 60歳以上の老年者ではP3導出不可の割合はT法で3/18名 (17%), C法とV法でともに1/19名 (5%) であった. 以上より, 加齢の認知電位潜時に与える影響の大きさは刺激法により異なること, また高齢者に対しても新しい方法は十分に適用できることが示された.

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