31 巻 (1994) 3 号 p. 226-231
アルツハイマー型老年痴呆 (SDAT) と「ビンスワンガー型白質病変」の合併について臨床病理学的に検討した. 臨床・病理学的基準によりSDATと確定診断された57例を2群に分類. 即ち第1群: 皮質下・白質病変を伴わない群, 第2群:「ビンスワンガー型白質病変」を伴う群である. 臨床症状は第2群で「皮質下の症状」を認め, 高血圧, 不整脈の合併も多かった. CT上PVLは第2群に多かった. 第2群で脳梁の幅が狭かった. 動脈硬化は両群で差を認めなかった. 老人斑, 神経原線維変化等の老人性変化は, 第1群では局所性分布, びまん性分布等多彩な分布を示したが第2群ではびまん性の分布を示した. SDATと「ビンスワンガー型白質病変」の合併はまれではないと考えられた.