日本老年医学会雑誌
Print ISSN : 0300-9173
アルツハイマー病の画像診断
羽生 春夫中野 正剛阿部 晋衛新井 久之岩本 俊彦高崎 優
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31 巻 (1994) 9 号 p. 683-689

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抄録

アルツハイマー病 (AD) における画像診断の精度を明らかにし, 診断マーカーとしての意義について検討した.
AD38例 (平均年齢74.5歳) と老年者コントロール26例 (平均年齢74.1歳) を対象に, SPECTによる側頭頭頂葉の血流低下所見およびMRIによる側頭葉内側部の萎縮所見 (側脳室下角面積測定と側頭葉内側部の一次元的計測パターンから評価) の程度をスコア化し, 比較検討した. SPECTやMRI検査単独でもおよそ80%台の診断が得られたが, これらの併用によりさらに高い診断精度が得られ, 感度95%, 特異性92%, 正確度94%となった. また軽症例や病初期のADについても両検査の併用から92%の異常検出率が得られ, 早期診断にも有用と考えられた.
ADの画像診断の基本は, 側頭葉内側部と側頭頭頂葉連合野にみられる形態的, 機能的変化を検出することにあり, MRIとSPECTからこの特徴的な変性分布を描出することは診断的に有用と考えられた. 両検査の併用により90%以上の高い診断精度が得られたことから, ADの診断マーカーとして活用できると考えられた.

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