日本老年医学会雑誌
Print ISSN : 0300-9173
胃疾患内視鏡所見の年令的特色
とくに胃潰瘍について
藤田 拓男折茂 肇奥山 山治吉川 政己竹本 忠良木村 健木暮 喬
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4 巻 (1967) 5 号 p. 269-275

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抄録

東京大学医学部附属病院中尾内科・老人科・放射線科の患者8,277例において, fibergastroscope 検査 (FGS) を行ない, 胃疾患の年令的変化ことに, 胃潰瘍の内視鏡的所見の年令的変化を追求した. 胃潰瘍の発生部位については, 加令とともに高位の胃潰瘍が多くなる傾向を認め, 噴門部および上中部胃体部における発生が増大する. また潰瘍の大きさに関しては加令とともに小潰瘍は減少し, 逆に大潰瘍は増加する傾向を示した. 60才以上では多発性潰瘍も増加の傾向を示した. 胃潰瘍を円形, 楕円形, 三角形, 不正形, および線状潰瘍に分類すると, 不正形潰瘍は, 30才以下では少なく, 40才以後次第に増加し, 円形潰瘍は逆に加令とともに減少する傾向を示す. 以上のごとく胃潰瘍の病像は加令とともに著明な変化を示すので, 胃潰瘍の診断ことに内視鏡的診断においては, 年令的要素を考慮することが必要であると思われる.

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