日本老年医学会雑誌
Print ISSN : 0300-9173
反復する胃 angiodysplasia よりの出血に polidocanol 局注が奏効した高齢者急性骨髄性白血病
藤井 総一郎宮田 明菊地 武志木畑 正義
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41 巻 (2004) 3 号 p. 334-338

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抄録

症例は72歳, 男性. 平成12年2月貧血, 血小板減少を指摘され当院へ紹介入院となる. 骨髄検査では有核細胞数42×104l, 芽球90%で, 急性骨髄性白血病 (FAB:M1) と診断した. BHAC/DM療法にて寛解導入不能であった. 次の寛解導入予定のところ大量吐血し, 内視鏡検査で孤立性の胃 angiodysplasia を認めた. 4月のCAG療法後に, 同部位からの出血による吐血を認め, polidocanol 局注にて止血した. CAG療法後, 完全寛解が得られ, その後は外来にて治療を行った. 7月に急性骨髄性白血病は再発し, 輸血療法を中心に加療していた. 9月に再び吐血し同様の処置にて止血し, その後, 粘膜病変は消失した. 胃 angiodysplasia は, 高齢者では稀に観察される病変であるが, 大量出血を生じることは稀である. 本例において, 血小板減少を伴う高齢者急性白血病においても angiodysplasia 等による消化管出血に対し, polidocanol 局注は有効な治療手段であることが示された.

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