痛風と核酸代謝
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原著 6
腎機能障害を合併した痛風患者に対する新規キサンチンオキシダーゼ(XO)阻害薬の検討
大山 博司大山 恵子諸見里 仁藤森 新
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2018 年 42 巻 1 号 p. 51-58

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抄録

2016年2月と3月に当クリニックを通院中でフェブキソスタットとトピロキソスタットが投与されている患者の中から,両薬剤投与前の推算糸球体濾過量(eGFR)が60mL/min/1.73m2未満の痛風患者を抽出して対象とした.フェブキソスタット投与群34例の血清尿酸値は9.1±1.7mg/dL,eGFR は50.6±9.0mL/min/1.73m2でトピロキソスタット投与群17例の血清尿酸値は8.6±1.1mg/dL,eGFR は52.9±5.7mL/min/1.73m2で,投与12か月までの血清尿酸値とeGFRの推移を比較検討した.いずれの治療群においても痛風関節炎を除く明らかな有害事象の出現は認めなかった.フェブキソスタット投与群では血清尿酸値6.0mg/dL未満の達成率は70%を超えトピロキソスタット投与群の50~60%に比べて血清尿酸値の低下は良好な傾向にあった.トピロキソスタット投与群で血清尿酸値の低下が劣っていた理由として服薬アドヒアランスの低下が推察された.トピロキソスタット投与群では有意に,フェブキソスタット投与群では有意ではないが,半数で治療前に比べてeGFRの改善が認められ,特に血清尿酸値6.0mg/dL未満達成者で腎機能の改善が良好であった.新規XO 阻害薬のフェブキソスタットとトピロキソスタットは中等度の腎機能低下患者に対して安全に使用でき,腎機能の改善が期待できる薬剤であると考えられた.

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© 2018 一般社団法人 日本痛風・核酸代謝学会
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