痛風と核酸代謝
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原著 4
関節エコーを用いた痛風関節炎所見の検討
緒方 美樹前原 優一野田 真佐美清田 由美嶋田 英敬
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2018 年 42 巻 2 号 p. 183-188

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抄録

痛風関節炎は,「関節あるいは関節周囲に沈着した尿酸塩結晶により引き起こされる関節炎」と定義され,診断を確定するには,関節穿刺を行い関節液中に白血球に貪食された尿酸塩結晶を確認することが必要であるが,急性期に施行することは容易ではない.そこで,最近は非侵襲的に関節内の情報を得ることができる関節エコー検査が注目されている.今回我々は,痛風発作が疑われた症例の関節エコー検査所見のうち,滑膜肥厚と結晶沈着の意義について後ろ向きに検討した.検査時に痛みのある急性期群(113人,131関節)と痛みが治まっている間欠期群(30人,37関節)の観察関節における滑膜肥厚の程度を,関節リウマチの滑膜肥厚の評価に用いられるOMERACT(Outcome Measures in Rheumatology Clinical Trials)の定義に従ってグレード1~3に分類した.その結果,間欠期群に比して,急性期群の滑膜肥厚のグレードは高い傾向にあった.また,MTP関節では両群とも滑膜肥厚のグレードが上がるにつれて結晶沈着率の上昇傾向が認められた.以上のことから,滑膜肥厚は結晶沈着と密接な関係があり,さらには痛風発作との関連がある可能性が示唆された.

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© 2018 一般社団法人 日本痛風・核酸代謝学会
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