腎性低尿酸血症を3例経験したので報告する.3症例とも,血清尿酸値は0.8-1.0mg/dlと低値を示したが,尿中尿酸排泄量は正常範囲であり,尿酸クリアランス(CUA),尿酸・クレアチニンクリアランス比(CUA/Ccr)は,それぞれ30-31ml/min,44-53%と,いずれも高値を示した.ピラジナマイド,ベンズブロマロン,プロベネシドの各種負荷試験を施行したところ,3症例ともに,尿酸の腎尿細管における分泌前再吸収および分泌後再吸収障害があった.さらに,このうち2症例については,ピラジナマイドに対する反応性が欠如しており,ピラジナマイドに正常反応するとされる従来のcombined defecttypeの分類に符合しない異常の存在する可能性が示唆された.