痛風と尿酸・核酸
Online ISSN : 2435-0095
原著 1
フェブキソスタット内服に伴う,尿酸排泄の変化
桑原 政成丹羽 公一郎浜田 紀宏荻野 和秀太田原 顕水田 栄之助宮崎 聡東 幸仁久留 一郎
著者情報
ジャーナル フリー

2020 年 44 巻 1 号 p. 15-22

詳細
抄録

高尿酸血症・痛風の治療ガイドラインでは,高尿酸血症の治療の際に,尿酸排泄低下型か尿酸産生過剰型かの病型分類を行い,病型に合った尿酸降下薬を使用することが推奨されている.しかし,副作用の少ない新薬の登場により,腎機能が悪くてもキサンチンオキシダーゼ阻害薬が使用可能となった.キサンチンオキシダーゼ阻害薬は,尿酸産生を低下させることで血清尿酸値の低下が期待される薬であるが,尿酸排泄に及ぼす影響については不明な点が多い.本研究は,高尿酸血症をもつ患者を対象とし,キサンチンオキシダーゼ阻害薬であるフェブキソスタットの内服によって,尿酸排泄がどのように変化するのか,また簡易法での病型分類が変化するのかを検討した.20歳以上で,血清尿酸値8.0 mg/dl以上かつ,内服薬の変更を3か月前から行っていない患者を対象とし,フェブキソスタット内服開始前と,内服12週間後で,尿酸排泄に違いが生じるかを検討した.フェブキソスタットは10mgで内服開始し,2週間後に20mgに増量し,以後20mgで内服継続とした.尿酸排泄は,スポット尿の尿中尿酸(UA)/尿中クレアチニン(Cre)で評価し,尿中尿酸排泄率はFEUA(尿酸クリアランス/クレアチニンクレアランス比):((尿UA/尿Cre)/(血清UA/血清Cre))で検討を行った.16人の男性(54.4±15.1歳)を研究対象とした.フェブキソスタット内服によって,全体のFEUAは4.27±1.06%から3.71±1.40%に低下を認めた.FEUAは16人中12人で低下し,新たに5人がFEUA<4%の高度尿酸排泄低下型となった.フェブキソスタット内服により,尿中尿酸/尿中クレアチニンは16人中に15人が低下を認め(-0.17±0.11),新たに6人が尿酸排泄低下型となった.本研究の結果から,フェブキソスタットの内服により,高尿酸血症の簡易法による病型の観点から尿酸排泄低下型が増加することが示され,キサンチンオキシダーゼ阻害薬で尿酸産生を抑えたことが,尿中尿酸排泄率,尿中尿酸排泄量の低下につながった可能性が考えられた.高尿酸血症には,尿酸排泄低下が密接に関わっており,フェブキソスタットに尿酸排泄促進薬の併用が有効な可能性を示唆する.

著者関連情報
© 2020 一般社団法人日本痛風・尿酸核酸学会
前の記事 次の記事
feedback
Top