日本ゴム協会誌
Print ISSN : 0029-022X
パインタールの組成と、それがゴムに及ぼす影響について
栗林 愿小室 経治新井 敏昭
著者情報
ジャーナル フリー

31 巻 (1958) 5 号 p. 380-391

詳細
PDFをダウンロード (784K) 発行機関連絡先
抄録

パインタールを減圧蒸溜し, 組成を調べ, それのゴムに対する効果を検討した. パインタールはテルペン系中性油と樹脂酸が主成分で, これに脂肪酸フェノール類とピッチが加わっている. ゴムの軟化に最も有効なものは, セスキテルペン, 高級テルペン等で, パインタールの中沸点溜分であり, 低沸点物及びピッチは軟化効果に欠ける. 又樹脂酸は加硫を遅らせるが, 樹脂酸及び高沸点溜分の含有量が増すほどゴムの抗張力を大きくする. ピッチは耐熱老化性を著しく低下させる. 米国製パインタールと国産パインタールを比較すると, 製造時における加熱方法が異る為に, 国産パインタールは熱分解によるピッチが多く, 加硫ゴムの耐熱老化性を悪くする. これを補うには, 老化防止剤を米国製パインタールの場合よりも多量に用いねばならない.

著者関連情報
© 一般社団法人 日本ゴム協会
前の記事

閲覧履歴
feedback
Top