日本草地学会誌
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ゴルフ場におけるスズメノカタビラ(Poa annua L.)の種子の発芽と休眠における変異
伊藤 松雄故小林 央往故植木 邦和
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1997 年 42 巻 4 号 p. 299-306

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抄録
二つのゴルフ場,水田および畑地に由来する14集団について,種子の発芽パターンの集団内変異を20℃の明および暗条件下で調査した。発芽パターンの集団内変異から最終発芽率と発芽速度について特徴的な4グループが認められた。グリーン由来のアントシアンを呈する集団は同じグリーン由来のアントシアンのない集団よりも強い光発芽性を示した。光発芽性は野外での不斉一発生の要因と考えられるので,この集団の強い光発芽性はグリーンの手取り除草に対して適応的であると考えられた。フェアウェイ,ラフおよびティグラウンドの集団は光発芽性において大きな変異を示した。
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© 1997 著者
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