2004 年 49 巻 6 号 p. 571-576
北海道の多雪地帯では,越年性作物に発生する雪腐小粒菌核病は重要病害である。本研究では選択性の高い殺菌剤を使用することで他の雪腐病の発病を抑えることでメドウフェスク遺伝資源について雪腐小粒菌核病抵抗性の品種間差異を的確にする圃場検定法を考案した。イミノクタジン酢酸塩を散布することで同時に発生していた雪腐大粒菌核病および紅色雪腐病菌を排除し,メドウフェスクにおける雪腐小粒菌核病抵抗性を評価できることが明らかになった。また,ロシアの品種に抵抗性に優れるものがあり,今後,メドウフェスクの耐寒性に間する育種の素材として期待できる。