2次元建物数値モデルにより夏季における屋上貯水・エアコン・換気の,室温・顕熱フラックスに対する感度解析を行なった。その結果,次のことがわかった.
(1) 屋上貯水を行なうことで屋上面の顕熱フラックスは貯水をしなかった時と比べ4分の1に減少する.
(2) 80Wmh-1の換気や屋上貯水を行なうことで共に室温の低下がみられ,その大きさは18時に5°C程度であった.
(3) -46.4m-2の内部発生熱相当の冷房を行なうと,室温が3.5°C低下する.
(4) 冷房を稼動させ,室温を一日中24°Cにコントロールしても,屋根面から放出される顕熱は冷房しなかった場合と差異はみられないが,エアコンの室外機からそれと同程度の顕熱が放出される.