宝石学会(日本)講演会要旨
平成13年度 宝石学会(日本)講演論文要旨
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ラボにおけるダイアモンド鑑別の現状
北脇 裕士
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p. 10

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抄録

ここ数年、新しい類似石の登場、合成石の品質向上、新タイプの処理技術の開発など、ダイアモンドを取り巻く話題には事欠かない。21世紀を迎えた今、ダイアモンド鑑別の現状について報告する。
◆ダイアモンドかどうか
“類似石の鑑別”
最近、話題になった類似石に合成モアッサナイトがある。熱慣性を応用した判別器具ではダイアモンドと識別できないということで話題になった。特性を理解した上で鑑別を行えば問題はないが、新たにコーティングされたものやグリーンなど他のカラーも出現している。また、小粒石の脇石利用や等軸晶系型のモアッサナイトの開発には無関心ではいられない。
◆天然かどうか
“合成ダイアモンドの鑑別”
現在、市販されている研磨済み宝石質ダイアモンドには各種の色やタイプがある。最も一般的なものはIbタイプのイエロー系であるが、その色調や蛍光色は変化に富む。また、HPHT処理や放射線照射を利用したピンク∼レッド、カラー·チェンジ·タイプ、IIbタイプのブルーも製造されている。
◆処理されていないかどうか
“処理の看破”
ダイアモンドは見かけのカラーやクラリティを向上させる処理が施されることがある。これらは商業上すべてトリートメントとして情報開示されなければならない。近年ではカラーの改善のためHPHT処理の技術が応用され始め、世界中の鑑別ラボに新たな問題を提議した。さらにクラリティの改善を目的としたKMプロセスも登場し、ダイアモンド·グレーディングの作業効率を著しく阻害している。

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