宝石学会(日本)講演会要旨
平成22年度 宝石学会(日本)講演論文要旨
セッションID: 16
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コンゴ産ダイヤモンド中の微粒子の観察と形成
*三浦 保範
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抄録

1)コンゴ産ダイヤモンドを電顕によるその場観察と分析から、炭酸塩(方解石組成を含む)と石膏組成を含む超微粒子が観察できた。また、結晶面の明確な微細な岩塩結晶が観察できる。これらに表面に不規則な微細炭素含有物が多く観察できる。これらの微粒子にはMgが含まれないFeケイ酸塩組成粒子が含まれている。
2)対比した南アフリカキンバレーダイヤモンドは、コンゴ産のデータと異なっている。炭酸塩組成がCa,Mg,Fe,Tiが含まれているが、塩素含有物(岩塩結晶)は観察できない。
3)超高倍観察で、南アフリカダイヤモンドはナノメーターオーダーの炭素微粒子集合体であるのに対して、コンゴ産ダイヤモンドは不規則な積層組識と微細組織が観察できる。
4)以上のデータ対比から、コンゴ産ダイヤモンドは地表部比較でそれまでの形成過程を消すような新しい形成過程が考えられる。

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© 2010 宝石学会(日本)
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