宝石学会(日本)講演会要旨
2019年度 宝石学会(日本)講演論文要旨
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2019年度 宝石学会(日本) 一般講演要旨
北極圏ウラル産ヒスイの宝石学的特徴
*三浦 真荒井 章司石丸 聡子Vladimir R. Shmelev
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p. 15

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抄録

ヒスイは古くから装飾用として用いられている宝石である。現在市場に出回っている宝石質ヒスイの殆どはミャンマー産であるが、グアテマラ、日本、カリフォルニア、カザフスタン、ロシアでもヒスイが産出する。中でもロシア北極圏ウラル産のヒスイに関しては地球科学的な研究がいくつか行われているものの 1、その宝石学的な性質についてはよく知られていない。既に閉山されてはいるが、我々は 2013 年夏に北極圏ウラルの Voikar-Syninsky 地域のヒスイ鉱山を訪れる機会を得た。本発表ではその調査の際に採取したヒスイ試料の宝石学的特徴について報告する。ヒスイ産出地域一帯は the Levoketchpel deposit と呼ばれ、 1959 年に地質学的調査により発見された 2。規模が小さい点と品質があまり高くなかったために早くに閉山した様である。ヒスイは、蛇紋岩化したかんらん岩中に複数の岩脈として見出される。ヒスイ試料は白色から薄い緑色、部分的に鮮やかな緑色の部分が混在している。主にヒスイ輝石により構成されているが、副成分鉱物として少量の沸石、長石、クロマイト、ジルコンが見つかっている。紫外可視光分光分析によると、試料の緑色の着色は Cr3+と Fe3+によるものである。レーザーアブレーション誘導結合プラズマ質量分析装置(LA-ICP-MS)により微量元素組成を決定し、他の産地のヒスイ 3,4 との比較を実施した。微量元素組成的に産地毎にどの様な違いが見られるか検討を行った。

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