肺癌
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症例
小細胞肺癌術後15年目に合併した肺扁平上皮癌の1例
澁佐 隆大沼 菊夫樋口 光徳美佐 健一
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ジャーナル オープンアクセス

2010 年 50 巻 2 号 p. 166-171

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抄録

背景.小細胞肺癌(SCLC)に対して外科切除と化学療法施行15年目に,肺扁平上皮癌を発症した症例を報告する.症例.80歳,男性.66歳時小細胞肺癌で外科切除後にシスプラチン,エトポシドとドキソルビシンの化学療法を施行.15年目に喘鳴,息切れが出現し,受診.右主気管支に扁平上皮癌を認め,放射線治療を施行.症状軽快され,奏効が得られた.結論.I期小細胞肺癌は手術療法と術後化学療法を併用することにより予後が期待できる.小細胞肺癌長期生存中に新たに肺癌が合併する可能性があり,注意深い経過観察が必要と考えられた.

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© 2010 日本肺癌学会
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