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肺癌
Vol. 50 (2010) No. 6 P 853-859

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http://doi.org/10.2482/haigan.50.853

第35回画像診断セミナー

FDG-PET/CTは,今や肺癌の診療に不可欠な検査となっており,結節性病変の良悪性鑑別,リンパ節転移診断,遠隔転移診断,再発診断において有用性が期待される.結節性病変の良悪性鑑別において,偽陰性となる主な要因として,小さな病変や,高分化腺癌,細気管支肺胞上皮癌などのFDGの取り込みが少ない腫瘍が挙げられる.偽陽性の主な原因は炎症性病変である.リンパ節転移診断においての問題点は,慢性炎症などの非特異的な集積による偽陽性である.一方,リンパ節の一部にのみ癌細胞が存在する微小転移は,高集積としては描出されにくい.PETの大きな特徴は全身の評価が容易に行えることにあり,遠隔転移診断には威力を発揮する.また,放射線治療後の線維化と再発腫瘍の鑑別など,治療後の再発の診断には非常に優れている.FDG-PET/CTは優れた診断法であるが,診断能力には明らかな限界があり,万能ではない.欠点を理解することが適切なPET検査の利用につながる.PETでの診断の際には,CTなどの形態画像と合わせた,総合的な診断能力が要求される.

Copyright © 2010 日本肺癌学会

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