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肺癌
Vol. 51 (2011) No. 2 P 84-88

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http://doi.org/10.2482/haigan.51.84

症例

背景.ゲフィチニブ投与前にEGFR耐性遺伝子変異を認めることは極めて稀である.症例.64歳,男性.血痰・背部痛を主訴に近医受診.胸部CTで右下葉の腫瘤影を指摘され当院紹介受診となった.精査の結果,右下葉原発非小細胞癌cT2aN2M1b(OSS,BRA),stage IVと診断した.気管支洗浄液のEGFR遺伝子変異の検索でエクソン21のL858Rおよびエクソン20のT790Mを認めた.PS低下のため初回治療でゲフィチニブを投与した.3週間の内服期間中は腫瘍の明らかな増大を認めなかったが,grade 3の食欲不振のため中止した.その後,初診から約3ヵ月後に癌死した.病理解剖では骨・肝・副腎に多発転移を認め,原発巣の組織型は腺扁平上皮癌であった.結論.T790Mの遺伝子変異が必ずしもEGFR-TKI投与によって獲得されるものではないことが示唆された.

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