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肺癌
Vol. 53 (2013) No. 3 p. 220-226

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http://doi.org/10.2482/haigan.53.220

原著

目的.原発性肺癌における気管支鏡下擦過細胞診の組織型正診率を明らかにする.対象と方法.気管支鏡下擦過細胞診で原発性肺癌と診断され,その後摘出標本の最終病理組織診断がなされた189例について,細胞診の推定組織型の正診率を検討した.結果.最終診断が腺癌であった105例中90例は細胞診でも腺癌と診断されていたが,7例は扁平上皮癌,8例は非小細胞肺癌と診断されていた.最終診断が扁平上皮癌であった74例中72例は細胞診でも扁平上皮癌と診断されていたが,1例は腺癌,1例は非小細胞肺癌と診断されていた.最終診断が大細胞癌であった3例中2例は細胞診でも大細胞癌と診断されていたが,1例は腺癌と診断されていた.最終診断が小細胞肺癌であった3例はいずれも細胞診にて小細胞肺癌と診断されていた.12例が不一致であり,非小細胞肺癌と診断されていた10例も不一致とすると,完全一致率は88.4%(167/189)であった.不一致例または術前非小細胞肺癌例では,その多くで粘液産生充実型腺癌成分が含まれていた.結論.細胞診で充実性集塊が観察された時は,組織型の推定は慎重にすべきだと考えられた.

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