肺癌
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症例
局所麻酔下胸腔鏡検査で診断しえた左肩甲部皮下原発粘液線維肉腫胸腔内転移の1例
北村 淳史中岡 大士岡藤 浩平仁多 寅彦西村 直樹蝶名林 直彦
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55 巻 (2015) 3 号 p. 151-154

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抄録

背景.粘液線維肉腫は高齢者の四肢に好発する比較的まれな軟部組織腫瘍であり,胸腔内転移をきたし胸腔鏡が施行された報告は少ない.症例.86歳男性.2013年4月に左肩甲部に腫瘤を自覚し,2013年5月に同部位を生検し,高分化型粘液線維肉腫,cT2bN1M0 Stage III(American Joint Commitee on Cancer(AJCC)Staging)と診断された.2013年6月に左背部肉腫切除術が施行され,断端陰性のため追加治療なく,経過観察となった.2014年7月頃より呼吸困難が出現し増悪するため,当科を受診した.胸部CT上右胸水と胸腔内に腫瘤をみとめ,両側肺野に多発する結節をみとめた.胸水細胞診では診断がえられず,確定診断目的に局所麻酔下胸腔鏡を施行した.壁側胸膜に多発する赤色調の腫瘤をみとめ,同部位から生検を行い粘液線維肉腫の胸腔内転移の診断をえた.その後呼吸不全が急速に進行したため,第22病日に永眠された.結論.粘液線維肉腫の胸腔内転移の1例を経験した.局所麻酔下胸腔鏡でまれな同腫瘍の胸腔内病変を観察することができ,診断に有用であった.

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© 2015 日本肺癌学会
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