肺癌
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症例
ペムブロリズマブ療法後に急性視神経炎を発症した非小細胞肺癌の1例
小川 操希立石 遥子鈴木 博貴冨田 勇樹宮﨑 幹規佐野 正明
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ジャーナル オープンアクセス

2020 年 60 巻 5 号 p. 385-389

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抄録

背景.ペムブロリズマブによる免疫関連有害事象で,急性視神経炎の報告は稀である.症例.71歳男性,術後再発の肺扁平上皮癌に対してペムブロリズマブ療法を行った.腫瘍縮小効果は得られていたが,9コース施行後に右視力の低下を自覚した.矯正視力低下,相対性求心性瞳孔反応欠損,限界フリッカー値の低下,視野狭窄,光干渉断層計において視神経乳頭腫脹を認め,急性視神経炎と診断された.2週間後には左眼にも同様の所見がみられた.ペムブロリズマブによる有害事象が疑われ,投与を中止した.急性視神経炎に対して副腎皮質ステロイドの局所投与を行い,限界フリッカー値の改善と矯正視力の若干の回復を認めた.まとめ.ペムブロリズマブによる視神経炎の報告は極めて稀である.視力の低下や視野障害,眼痛などがみられた際には,ペムブロリズマブの副作用も鑑別に挙げることが重要であり,早期に適切に治療し,失明を防ぐ必要がある.

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© 2020 日本肺癌学会
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