肺癌
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症例
ニボルマブ+イピリムマブ投与後に胸膜炎様のpseudo-progressionを呈した肺腺癌の1例
寺嶋 勇人久金 翔渥美 健一郎寺師 直樹鈴木 彩奈永田 耕治清家 正博弦間 昭彦廣瀬 敬
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ジャーナル オープンアクセス

2022 年 62 巻 5 号 p. 400-405

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抄録

背景.免疫チェックポイント阻害薬によるpseudo-progressionは非小細胞肺癌患者の約5%にみられるが,免疫チェックポイント阻害薬単剤における報告がほとんどである.今回,ニボルマブ+イピリムマブ併用療法後に胸膜炎様のpseudo-progressionを認めた肺腺癌の1例を経験した.症例.70歳,男性.胸膜播種を伴う肺腺癌pT3N0M1a stage IVAに対し1次治療としてカルボプラチン+ペメトレキセド+ニボルマブ+イピリムマブを投与した.投与後から発熱,呼吸困難,CRPの上昇,患側胸水の増加を認めた.胸水ドレナージを行い,セルブロック標本でCD4陽性T細胞を主体とした豊富なリンパ球の滲出を認めた.その後症状が軽快し,化学療法継続下で胸水の再貯留を認めていないことから,免疫関連有害事象ではなく,pseudo-progressionと診断した.結論.本症例はニボルマブ+イピリムマブ併用療法後に胸膜炎様のpseudo-progressionを認めた肺癌における初めての報告である.免疫関連有害事象による胸膜炎との鑑別が重要である.

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© 2022 日本肺癌学会
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