目的.患者視点での個別化医療の現状を明らかにし,最適な個別化医療の達成のために必要な因子を同定することを目的とし,18歳以上の非小細胞肺癌患者を対象に肺癌関連遺伝子検査の実施状況および当該検査に対する認識を調査した(UMIN000048933).方法.調査は,2022年10月にウェブアンケート形式で実施した.結果.回答を得た222名のうち適格基準に合致した214名を解析対象とした.遺伝子検査を受けたことがある患者で,遺伝子検査の対象となる遺伝子数の説明,遺伝子検査後の流れに関する説明を受けた患者の割合はそれぞれ56.7%,61.1%であった.治療方針に満足している割合は,遺伝子検査前に説明を受けた患者,説明を受けなかった患者でそれぞれ87.0%,68.6%であった.医師からの遺伝子検査結果の説明を理解できたと回答した患者の割合は69.0%であった.遺伝子検査の実施意向では,約8割の患者が,身体的・金銭的負担や検査結果入手までの期間が増しても多くの遺伝子異常を調べたいと回答した.結論.本調査結果や検討内容は,肺癌患者が最適な個別化医療を受けられる環境の構築に有用な知見を供すると考える.