目的.非小細胞肺癌副腎転移に対する摘出術の成績および予後を明らかにする.方法.当院で肺癌切除術後の単発副腎転移を切除した9例を後方視的に調査した.結果.症例は男性8例,女性1例,年齢中央値は57歳であった.肺癌はI期3例,II期4例,III期1例,IV期1例であり,腺癌4例,大細胞癌3例,扁平上皮癌1例,腺扁平上皮癌1例であった.肺切除後副腎再発までの期間中央値は18か月,副腎摘出後の生存期間中央値は48か月であった.同時性転移の1例と肺切除後6か月以内に再発した1例はいずれも原病死した.6か月を超えて再発した7例のうち原病死は1例のみで,5例が副腎摘出後4年以上生存した.副腎摘出後に4例が再々発し,再々発までの期間はいずれも1年以内であった.再々発した4例のうち3例が原病死し,残りの1例は免疫化学療法により副腎摘出後48か月寛解生存中である.結論.単発副腎転移が肺癌切除後6か月を超えて診断されたものであれば,副腎転移の摘出を検討すべきである.