肺癌
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症例
腫瘍随伴性皮膚筋炎を合併した同時性多発EGFR遺伝子変異陽性肺腺癌の1例
田中 健太佐塚 まなみ吉田 敬士籠尾 南海夫李 昊野木森 智江美山田 浩和齋藤 朗山本 寛
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ジャーナル オープンアクセス

2026 年 66 巻 3 号 p. 175-180

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抄録

背景.皮膚筋炎は悪性腫瘍を高頻度に合併するが,同時性多発EGFR遺伝子変異陽性肺腺癌を合併した症例の報告は少ない.症例.87歳男性.皮膚症状,近位筋優位の疼痛,筋力低下,筋原性酵素の上昇などを認め,皮膚筋炎と診断した.同時に胸部CTで両肺に結節を認め,右下葉肺腺癌(cT1bN0M0 stage IA2[UICC-8版],EGFR exon 21 L858R陽性),左下葉肺腺癌(cT1cN0M0 stage IA3[同上],EGFR exon 19 deletion陽性)と診断したため,皮膚筋炎は腫瘍随伴性と考えた.皮膚筋炎に対してステロイド療法などを行ったが,治療抵抗性であった.左肺癌に対して定位放射線治療を施行後,gefitinib単剤療法を開始したところ,皮膚筋炎の症状は改善した.治療開始4ヶ月後に右下葉肺癌に対して定位放射線治療を施行し,各肺癌とも縮小を維持し,皮膚筋炎も寛解を維持した.結論.腫瘍随伴性皮膚筋炎は,免疫抑制療法抵抗性のことが多く,全身状態の著しい悪化により悪性腫瘍の治療も困難となる場合があり,各専門科による集学的治療が必要不可欠である.

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