抄録
肺小細胞癌で手術した33例のうち27例が術後1月~3年10月で死亡し, oatcell群 (7例) は術後15月以内に全例死亡した.21例には術後遠隔転移が明らかであった.
Non-oat cell群ではI・II期の6例が2年以上生存し, 13.6%が3年以上生存した.肺小細胞癌治療においてはnon-oat cell群に対する外科療法は意義あるものと考えられる.
肺小細胞癌のtumor doubling timeは67±34日で腺癌のそれとは有意差がみられた.術前血清α2グロブリン値と腫瘤径との間には正の相関がみられ, 術前同値とLDH値の高いものほど予後不良の傾向がみられた.