日本ハンセン病学会雑誌
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タイリングアレイを用いたらい菌全ゲノムにおける発現部位の検出
赤間 剛鈴木 幸一谷川 和也川島 晃Wu Huhehasi中村 和昭林 もゆる石井 則久
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2009 年 78 巻 1 号 p. 49-54

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抄録

らい菌全ゲノム配列が解読された結果、タンパク質に翻訳される遺伝子数が少ない一方で、多くの偽遺伝子が存在し、その他の非翻訳領域がゲノム中に占める割合が多いことが明らかとなった。これら偽遺伝子と非翻訳領域は転写、翻訳を受けないジャンクな領域と考えられてきたが、これらの領域から転写されたRNA を我々はこれまでに特定していた。そこでらい菌全ゲノムに対する網羅的なRNA 発現解析を行うために、タイリングアレイを設計し、らい菌Thai-53 株から抽出したtotal RNA を解析した。その結果高発現領域として遺伝子の他に偽遺伝子や非翻訳領域から多数の領域を同定した。これら高発現領域の中にはMDT によって発現レベルが変化するものが存在したことから、RNA 発現パターンの評価はハンセン病治療効果の有効な指標となりうる。

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© 2009 日本ハンセン病学会
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