2018 年 38 巻 3 号 p. 306-310
高次脳機能障害の医療連携は, 診療科間 (神経内科, 精神科, 脳外科など) , 院内 (医師, 看護師, 医療ワーカーなど) , 院外 (急性期病院, リハビリテーション病院など) の連携の三つに分けられる。診療科間連携では, 内頸動脈, または中大脳動脈主幹部の閉塞に血栓回収療法が有効であることが示されて以来, 神経内科と脳外科の連携がますます叫ばれるようになった。院内連携は, 脳血管障害急性期の治療・リハビリテーションや入院患者の認知症のケアを行う上で, より重要になっている。さらに病院間の連携は, 脳血管障害慢性期のリハビリテーションや認知症患者の地域包括ケアには欠かせないものとなっている。