人間生活文化研究
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短報
日本のファストファッションSPAにおけるサプライチェーンの再構築
―ZARA,SHEINのビジネスモデルとの比較を通じた課題分析―
有元 史朗
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2026 年 2026 巻 36 号 p. 106-113

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抄録

 近年,日本のアパレル市場においてトレンド性を志向するファストファッションSPA(ファーストリテイリンググループのジーユー(GU)や,アダストリア,パルグループ,バロックジャパンリミテッド等のショッピングセンターや駅ビルを中心とした高回転MDブランド)は,値入率が悪化し,競争が激化する中,QR(クイック・レスポンス)生産が不可欠となっているが,これまでQR生産の主な担い手であった中国の工賃上昇による生産地の分散化に伴うリードタイムの長期化といった新たな問題に直面している.ZARAはニアショア生産を活用した垂直統合型モデル,SHEINはITと広州のアパレル産業集積を活用した越境ECモデルで,共に高効率のサプライチェーンを実現している.一方,日本のファストファッションSPAは,値入率中心主義や商社依存により,サプライチェーンの柔軟性を欠いている状況である.SHEINなどの越境ECの海外ブランドが日本アパレル市場を侵食する中で,日本のファストファッションSPAが再成長するためには,この体質から脱却し,自らリスクを負って俊敏性・適応性・連携性を備えたサプライチェーンへ再構築することが急務である.本稿では,サプライチェーンにおいて革新的なビジネスモデルの先駆者であるZARAおよび近年そのモデルを進化させたSHEINの事例と比較し,日本企業の構造的課題を分析した.

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© 2026 大妻女子大学人間生活文化研究所
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