2021 年 10 巻 2 号 p. 102-105
2004年から2019年にかけて調整医師として105例の骨髄バンクドナー最終同意面談を担当したので,そのまとめを報告する。日本骨髄バンクが保有するデータをもとに,担当した例と同時期の全国例との比較検討を後方視的に行った。15年間で担当した自験例の年齢中央値は37歳,男女比は1.8/1であった。同時期に全国では18,515例の面談が行われており,年齢中央値37歳,男女比2.0/1であった。確認検査〜面談〜採取に要した日数につき各々検討したところ,確認検査から面談に要した日数は自験例で38.7日,全国例で45.3日と有意の差が認められた(P=0.004)が,面談から採取に要した日数は両群で差を認めなかった。面談を行った曜日につき検討を行ったところ,自験例では土日に面談を行った割合が36.2%と高く,全国例ではこれが6.4%であった。最終同意面談の日程調整の段階で,土日を候補日に挙げることが,コーディネート期間短縮につながったと考えられる。