日本造血細胞移植学会雑誌
Online ISSN : 2186-5612
総説
JAK阻害剤を用いたGVHD治療
豊嶋 崇徳
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6 巻 (2017) 4 号 p. 146-151

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抄録

 炎症性サイトカインは移植片対宿主病(graft-versus-host disease,GVHD)の病態形成に深く関与するが,従来,単独のサイトカイン阻害によるGVHD抑制効果は不十分であった。Janus kinase(JAK)阻害剤はGVHDに関与する複数のサイトカインシグナルの阻害が可能で,現在JAK1/2阻害剤ruxolutinibのGVHD治療薬としての開発が進んでいる。現在までの報告ではステロイド抵抗性急性および慢性GVHDに対し効果が高く有望であるが,副作用として血球減少,日和見感染,離脱症候群がある。現在国際共同前向き試験によって検証が始まり,その結果が待たれる。一方,選択的JAK1阻害剤の検討も開始されており,標的となるJAK経路によって,効果,副作用に差があるのかも注目される。

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© 2017 一般社団法人 日本造血細胞移植学会
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