人文地理学会大会 研究発表要旨
2013年人文地理学会大会
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特別研究発表
経済のグローバル化と地理学
*宮町 良広
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p. 20-23

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抄録

グローバル化はまさしく地理的な概念であり、現代世界が直面するもっとも重要な課題の一つである。19世紀における国際化が近代地理学の発展をもたらしたように、20世紀末以降のグローバル化は地理学がさらに発展するための好機になり得る。しかしながら、世界の社会科学で急進展しているグローバル化研究において地理学の貢献は大きくない。本発表では、グローバル化、とりわけ経済のグローバル化に対して地理学がどう立ち向かえばよいのかを考察したい。報告では、まず世界経済の空間構成について概観した上で、グローバル化に関する内外の研究をレビューする。海外の研究の中では、英国のピーター=ディッケンの研究に対する評価がきわめて高いことから、同氏の分析の基本概念であるグローバル生産ネットワークを検討したい。さらに隣接分野である社会学や歴史学における同研究の成果(邦語文献に限定されるが)についても検討したい。

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