弘前医学
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Print ISSN : 0439-1721
原著
マンモグラフィ検診における高濃度乳房の理解度調査
片岡 郁美川嶋 柳子坪田 裕美子吹越 由美子川嶋 啓明福田 春彦柏倉 幾郎
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2019 年 69 巻 1-4 号 p. 28-34

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抄録

マンモグラフィ検診において,高濃度乳房の場合は受診者へ通知する体制の整備が検討されているが,高濃度乳 房についての理解度の低さが懸念されている.本研究では,2017年10月に八戸市で実施した乳がん啓発イベントに来場 した187名を対象に,高濃度乳房の理解度と通知希望をアンケート調査した.その結果,高濃度乳房の理解度は「意味を 知っている」が20名(10.7%)と低かったが,このうち高濃度乳房の通知希望は18名(90%)であった.さらに,高濃 度乳房の理解度は,40歳未満と40歳以上との間に有意な差はなかったが,受診歴のある人とない人の比較では,「意味を 知っている」は受診歴のある人が受診歴のない人に比べ有意に多かった.以上の結果から,マンモグラフィ検診におけ る高濃度乳房の理解度の低さが明らかとなると共に,理解度は受診歴の有無に影響されることが示唆された.

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© 2019 弘前医学編集委員会
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