HISPANICA / HISPÁNICA
Online ISSN : 1884-0574
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論文
副詞句 a lo mejor について
三好 準之助
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2016 年 2016 巻 60 号 p. 47-67

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抄録

スペイン語には伝統的に「疑いの副詞」とされている副詞や副詞句がある。それらは quizá(s), tal vez, acaso, a lo mejor, lo mismo, igual などである。また、「可能性の副詞」と呼ばれる posiblemente, probablemente, seguramente などもある。これらの副詞(句)は、今日では認識的モダリティ副詞の一部として研究されている。モダリティを研究している和佐敦子は、これらの副詞(句)を「真偽判断の副詞」として扱い、これまでに興味深い研究成果を発表してきた(2001, 2002, 2005, etc.)。本稿は和佐がa lo mejor に関して展開している論考を再検討する。そして文法概念の「焦点」foco の機能や比較表現の仕組みを手掛かりにして、この副詞句に関する新たな解釈を提案するものである。

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© 2016, Asociación Japonesa de Hispanistas
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