今年度は,ブロック活動の活性化と参加者間の有意義な交流を図ることを含めた夏季研修の開催を中国・四国ブロックの協力のもと実施した.またラダーI研修は新たに第3期生を迎え,修了生においては活動の組織化を図る活動を実施した.その概要と課題を報告する.
今年度から夏季教員研修は受講料を無料とし,リアルオンラインとオンデマンドの併用で研修を実施した.参加者数は約200人前後で例年より若干増加した.参加校は大学が75.4%,大学院15%であった.
今年度の内容は指定規則改正を踏まえ地域看護学についての学問体系とその実践について理解を深めるために「地域で展開する看護の協働~地域看護と公衆衛生看護~」をテーマに金井一薫教授(徳島文理大学大学院看護学研究科教授・ナイチンゲール看護研究所所長)を講師とし8月21日(土)リアルオンラインで開催し,その後オンデマンドで公開した.ドイツのコミュニティナースの教育体系とその実際についてのご講演では,わが国とは異なる教育システムであり地域看護がそれぞれの対象において実践されていることがわかった.午後は3分科会が開催され,その後一堂に集まる全体会では貴重な情報提供があり有意義な時間であったが,情報交流は難しい面がありグループディスカッションを取り入れるなどの検討が必要である.
2. 第3回公衆衛生看護学を教授する教員〈ラダーI〉研修の実施今年度は3期生40名(定員50名)を迎え研修を開催した.新型コロナウイルス感染症拡大の影響をうけて急遽リアルオンライン研修となった.研修に2期生を招き縦のつながりが意識できるような配慮をしたり,2期生を中心とした「つなぐ会」の結成をサポートし,公衆衛生看護学会ワークショップの開催を実現した.この経験はラダーI研修修了後の教育活動の情報交換ができ,より裾野を広める活動につながった.今後もラダー研修修了生の活発な活動に期待する.
終了後のアンケートではオンライン研修を希望する記載が多く今後も体制整備を図り,会員相互でディスカッションを重ね新しい「知」を生み出す議論の場や機会が提供できるような研修を企画したい.
最後に,研修の開催にご協力を頂きました各校の先生方,保健師の皆様に深謝するとともに,今後も会員校の皆様のご意見を取り入れて研修を実施したいと思います.
担当:山口 忍(茨城県立医療大学)
野尻由香(国際福祉医療大学大学院)
荒木田美香子(川崎市立看護短期大学)
赤星琴美(大分県立看護科学大学)
川南公代(武蔵野大学)
三橋美和(同志社女子大学)
長澤ゆかり(国際医療福祉大学)
藤本優子(大阪府立大学)
石井美由紀(兵庫県立看護大学)
金山時恵(新見公立大学)
尾形由起子(福岡県立大学)
鈴木美和(三育学院大学)