保全生態学研究
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生き魚を餌として用いるオオクチバスの釣り方とその駆除効果
片野 修坂野 博之
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2010 年 15 巻 2 号 p. 183-191

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抄録

オオクチバスを駆除する方法の一つとして、生き魚を用いた釣りの方法を開発した。障害物がない場所では8〜9mの振出し竿を用い、小型の浮きと45cmのハリスの付いた小型の釣針をラインに装着した。餌魚として標準体長が5〜9cmのウグイを用い、釣針が餌魚の背の前部に掛かり、しかもその針先が背から突き出るようにした。餌魚がバスに攻撃され飲みこまれてから、30〜40秒待ちその後強く合わせた。ある溜池での調査から、この釣法はルアーフィッシングより効果的にバスを釣ることができること、大型のバスを効果的に減少させられることが示された。長野県の9ヶ所の溜池や湖でウグイ、生きエビ、ミミズの3種の餌による釣れ方を比べると、大型のバスはもっぱらウグイによって釣られること、小型のバスはミミズやウグイより生きエビによって多く釣られることが明らかになった。

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© 2010 一般社団法人 日本生態学会

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https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja
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