2016 年 24 巻 p. 56-60
本研究は,体液などを燃料とし,ウェアラブル電源として用いることを想定した高出力薄膜型バイオ燃料電池アレイを開発することを目的とした.出力向上のために,電極構造の検討,基板および多孔質炭素電極の検討,および燃料供給方法の検討を行った.これらの検討から,紙を基板としたバイオ燃料電池アレイを設計・作製し,電気化学的測定法により評価した.MgO鋳型炭素を用いて作製した多孔質炭素電極を適用することで最も大きな電流値を得た.本電極をアノード・カソードに用いて,直列に4つ,並列に4つセルを並べたバイオ燃料電池アレイを作製し,最高出力で約1 mWを得た.