ホソカワ粉体工学振興財団年報
Online ISSN : 2189-4663
ISSN-L : 2189-4663
平成28年度 研究助成成果報告
肺経由DDSのための気道内粒子沈着の高精度予測
世良 俊博
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2018 年 26 巻 p. 94-99

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抄録

本研究では,肺経由DDSのための気道内粒子沈着の高精度予測を行うための数値計算プラットフォームの開発に関する研究を行った.特に,中枢気道領域と肺胞領域の2つの領域に注目した.中枢気道では,4人の男性被験者の胸部CT画像より再構築した実形状モデルと個別形状から直接平均化した気道モデルを作成し,平均化の影響に関して検討した.現状では,個人の詳細な沈着分布や沈着率を得るためには個別形状で計算を行う必要があるが,本手法による平均化モデルは個別モデルの粒子沈着率・粒子分布と大きく違うことはなく巨視的には粒子沈着を予測できることが分かった.肺胞領域では呼吸による形状の変形が無視できない.従来の相似変形による拡大収縮モデルに対し,本研究ではモーフィングによって実際の変形である異方性変形を再現し,肺胞内の粒子輸送に及ぼす影響を評価した.その結果,特に粒径1 μmの粒子では異方性変形の影響を受け,肺胞内に粒子は広範囲に分散・沈着することが分かった.

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